Gameboy, わたしの手

かつてGameboyをもてばそれでいっぱいいっぱいだった小さな手は、もうオクターブを越えられるほどに大きくなった。 ようやく、大人になるということがどういうことかわかってきたような気がする。それは、「わたしが思ってたアレはソレじゃなかった」の積み…

懐かしさ

天気の悪い寒空の日曜日。私は起き抜けに着替えをして、コーヒーを飲むことも食事をすることもせず家から飛び出した。私の大好きな河に向かって。 よく知っているはずの道も、数日家を出ない間にガラッと変わっていることがある。今日もそうだった。いつもと…

ネゴシエーション

今日の江戸川は磯臭い。アフリカから拡散していった人類が,現在我々が呼ぶところの“日本“にたどりつき,2021年現在において新型コロナウイルスと闘いながら,そしてしばしば新型ウイルスをめぐって争いながら営みを続けている。人類は,“国家“という行政単…

怪文書、偉大な死を迎えるということ

レオナルドダヴィンチがもしも、紙を有り余るほど持っていたら、もう少しは彼について個人的なことを知れたのだろうか。 人の死の本質は忘却である、というような、実存主義の隆盛爾来、使い古されてきた言い回しを繰り返す必要はない。 死は成長の一形態で…

バックワード

家 放送授業を見ながらご飯を済ませる。試験用の本を用意するため、ライプニッツによる面積変換定理について熱弁する先生をさっと闇で覆う。空の鞄と貸出カードを持って外に出る。13:00までに帰って来れるか不安になりながら、自転車に跨った。 往路 1 たと…

あきらくん

何の気なしに、ココアにマシュマロを浮かべて煮込もうと思い立つ。 冷蔵庫からパックに残り少ない牛乳を出して、鍋に注いで火をかける。 しばらく待つと煮えてきた。用意していた森永のミルクココアの粉を鍋の中に撒く。 白い牛乳もいよいよ小豆色になったの…

天才

忘れぬうちにまとめるメモ書きで,極めて個人的なものである. 自身の持つ”天才コンプレックス”が私の心の師Leonard da Vinciから来ていることは間違いない.その時に持っていた力への意志は,全知全能,手の器用さ,頭の良さなど,どのようなことについても…

巷の哲学について

「哲学は何の役に立つのか」「哲学はなんのためにあるのか」という問いがしばしば発せられ,それについては無数の回答が存在する.本稿においては,友人が納得いかないという「その問いは哲学から生まれる」という回答の問題点を挙げ,哲学とはどんな立ち位…

Out of the blue output

最近はあまりにoutputが少なすぎて,まるで自分の考えていること,意図していることを見失いがちである。同時に,outputこそ自分の思考のoutlineであり,これはbeing out of considerationとなりやすいことも身をもって感じた。 数学をメインにやっているこ…